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笠森観音と長福寿寺
地図
スピリチュアルな古刹と現代的な古刹
 茂原市に隣接した長南町には2013年(平成25年)に供用が開始された「首都圏中央連絡自動車道」の「茂原長南インターチェンジ」があり、自然が豊かでアクセスの良い街ではあるものの、主な観光施設といえば町内に6つあるゴルフ場で、残念ながらそれ以外にはこれといった観光施設はありません。
 でも町の北西部にはパワースポットを求め、多くの人々が訪れる歴史ある二つの寺院があります。そのひとつは森に囲まれ「笠森観音」の名で知られている「笠森寺」、もうひとつは本堂の前に異二頭の象の石像が並ぶ異彩を放った寺院「長福寿寺」です。
 「笠森観音」の名前で知られている「大悲山楠光院笠森寺」は、平安時代初期の784年(延歴3年)に「最澄(伝教大師)」が楠の霊木で彫った十一面観音菩薩を安置し創建されたという天台宗の古刹で、森に囲まれスピリチュアルな雰囲気を漂わせています。
 一方「金運が授かる」と評判で、本堂の前に異質とも思える二頭の像が並ぶ「長福寿寺」は、見た目とは異り、平安時代初期の798年(延暦17年)に桓武天皇の勅願で「最澄」によって創建されたとされる天台宗の古刹です。
 この二つの寺院は全国的にも知られ、多くの参拝客を集めており、ゴルフ以外に長南町に多くの人を呼び寄せるスポットだと言えます。
笠森寺(笠森観音)
笠森寺(笠森観音)
長福寿寺
長福寿寺

ひとつの町に平安時代に創建された寺院がふたつ
 「笠森寺」の観音堂は、見た目は京都の清水寺の「清水の舞台」に似ていますが、清水寺は本堂前半分が139本の柱で支えられていますが「笠森寺」の観音堂は61本の柱だけで大岩の上に支えている「四方懸造(しほうかけづくり)」という日本で唯一の特異な建築様式で、国の重要文化財に指定されています。
 この観音堂は平安時代後期の1028年(長元元年)に後一条天皇の勅願で建立されたとされ、その後一度消失したとされています。現在残っているのは安土桃山時代の1579年(天正7年)から1597年(慶長2年)の間に再建されたものとされています。
 更に笠森観音周辺の森林は、創建当時から伐採を禁じられ保護されてきた森林で、「笠森寺自然林」として国の天然記念物に指定されています。森にはニホンイタチ・ニホンアナグマ・ニホンリスをはじめ、フクロウ・コノハズク・アカゲラ・ハイタカなどの鳥類やヒメハルゼミなどの昆虫も生息し、関東地方の中では特徴的な生態系が存在しています。
一方「長福寿寺」は、中世には天台宗の僧侶の大学である「談義所(=檀林)」として寺院の子弟の教育が行われ「西に比叡山、東に長福寿寺」といわれ、「日本三大談義所」で、関東の天台宗の要として機能していました。また、上総、下総、安房地域の「大本山」として配下に末寺を308の寺も有していました。
 また、京都の大原三千院、毘沙門堂門下の僧侶が住職になった縁で朝廷から与えられた「勅号(寺院の名前)」は「三途河頭極楽東門蓮華台上阿弥陀坊大平埜山本実成院長福寿寺」と日本一長いものになっています。
 1571年(元亀2年)に起こった織田信長の「比叡山焼き討ち」で焼失した比叡山の根本中堂を再建するため、長福寿寺は木材を寄進しました。また、その再建の際に解体した木材を頂き、長福寿寺の本堂が建てられました。更に江戸時代には将軍より50国が寄進され、更に10万石の格式が与えられていたとされています。
「四方懸造」という技術で岩の上に建てられている観音堂笠
「四方懸造」という技術で岩の上に建てられている観音堂
笠森寺の観音堂の上から見た笠森寺自然林
笠森寺の観音堂の上から見た笠森寺自然林

派手に見える長福寿寺も本堂には歴史の跡を見る事が出来る
派手に見える長福寿寺も本堂には歴史の跡を見る事が出来る
かつて房総の特産品だったベニ花祭りが開かれる
かつて房総の特産品だったベニ花祭りが開かれる

運気上昇を求めて長南町を訪れる
 春分の日と秋分の日に太陽が通る道、北緯35度23分(別名レイライン)には有名な聖地やパワースポットが存在しているといわれています。最東端はいすみ市の「玉崎神社」最西端は島根県の「出雲大社」で、東と西の間には神奈川県の「寒川神社」「富士山」、山梨県の「見延山」、京都の「元伊勢」、鳥取県の「大山」などが一列に並んでおり、「笠森寺」もこのレイライン上に存在しているパワースポットとして知られています。
 また、境内にある土産物店「縁起屋古壺(えんぎやここ)」で販売されている「黒招き猫」は、宝くじの当選や子宝、志望校合格、恋愛成就などのご利益が強力だと評判で、口コミでその人気が広がったようです。
 「笠森寺」に様々なご利益が期待されている一方、「長福寿寺」のご利益も多くの評判が広がっています。まず目につく二頭の象の石像は、古来より「仏さまのお使いの象は願い事を叶えてくれる」とされていた事からきており、「談義所」があった当時の長福寿寺を統括する17代の「学頭」だった「豪仙」が、護摩修業中に炎の中に一頭の象が舞い降りて、「私は人々を幸せにするためにやってきた。私の足をさすれば必ず幸せになれる。そのことを多くの人々に伝えよ。また、そなた自身にも絶大なる力を授けよう。」と話したとされています。「豪仙」は人々にこの願いを叶える象を知らしめ、多くの人々を幸せに導いたと伝わっていたそうです。この事はしばらく忘れ去られていましたが、現在の住職が2011年(平成23年)「吉ゾウくん」と名付け、本堂の前に象の石像を据えてこの話を再び知らしめるよう活動を始めました。
2015年(平成27年)に第56世の住職に就任された現在の住職は異彩な経歴を持っている方で、大正大学仏教学研究科修士・博士課程で学ばれ、卒業後は経営コンサルティング会社に勤務した経験をお持ちで、本の執筆もされています。この住職のアイデアで2011年(平成23年)に象の石像を設置し「吉ゾウくん」と名付けた事で以前の約60倍、年間20万人が訪れるまでになりました。
 境内にはポップスやジャズが流れ、寺のシンボル「吉ゾウくん」とその妻「結愛ちゃん」の石像、更に小さな子供が遊べるような遊具も用意され、金運アップのためのグッズ販売など、さながらテーマパークの様相を呈しています。
参拝者からは宝くじの高額当選や年収倍増などの声が続出した事で、テレビや雑誌など多くのメディアでも紹介されるなど、異彩な風景だけでなく、ご利益でも話題になっています。
 このように「笠森寺」は「黒招き猫」と「レイライン」などスピリチュアルイメージで、長福寿寺は仏教と現代的な経営手法で、それぞれが長南町に人を集め、これからも人々に幸せを届ける存在として貢献していくでしょう。
笠森寺の境内にはみやげ物屋が並んでいる
笠森寺の境内にはみやげ物屋が並んでいる
笠森寺の黒招き猫
笠森寺の黒招き猫

長福寿寺の本堂の脇には開運グッズ販売の店がある
長福寿寺の本堂の脇には開運グッズ販売の店がある
長福寿寺の「吉ゾウくん」と「結愛ちゃん」
長福寿寺の「吉ゾウくん」と「結愛ちゃん」

(2024/6/10)
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